くしゃみ
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「ここのところ急に涼しくなったねぇ」
焼けた肌を覆うように薄手の長袖を着た君は「へっくしゅん」と、くしゃみをした。
するとどうだろう。街路樹の葉が一気に黄色に変わったではないか。僕は真っ黄色になった木をしげしげと見つめた。乾いた風が吹き、羽毛のような雲が浮かんでいる。
へっくしゅん。また続けて君がくしゃみをすると、今度は黄色のそれが音を立てて全て地面へ落ちた。首元に冷気が差し込む。
「風邪?」肩をすぼめながら僕が聞くと、チラチラと白いモノが降り始めた。君はまた顔を歪め、開けた口を手で覆っている。僕は反射的に身を構えた。
へっくしゅん!
厚い雲から日が差し、地面には緑色の新芽が出ているのが見える。
「その鼻炎、そろそろ治したら?みんなが異常気象だって騒いでるよ」
僕がそう言うと、君はコンクリートで固められた小さな地球を上から見下ろして言った。
「そっちから変な花粉が飛んでくるんだもの」
焼けた肌を覆うように薄手の長袖を着た君は「へっくしゅん」と、くしゃみをした。
するとどうだろう。街路樹の葉が一気に黄色に変わったではないか。僕は真っ黄色になった木をしげしげと見つめた。乾いた風が吹き、羽毛のような雲が浮かんでいる。
へっくしゅん。また続けて君がくしゃみをすると、今度は黄色のそれが音を立てて全て地面へ落ちた。首元に冷気が差し込む。
「風邪?」肩をすぼめながら僕が聞くと、チラチラと白いモノが降り始めた。君はまた顔を歪め、開けた口を手で覆っている。僕は反射的に身を構えた。
へっくしゅん!
厚い雲から日が差し、地面には緑色の新芽が出ているのが見える。
「その鼻炎、そろそろ治したら?みんなが異常気象だって騒いでるよ」
僕がそう言うと、君はコンクリートで固められた小さな地球を上から見下ろして言った。
「そっちから変な花粉が飛んでくるんだもの」
その他
公開:17/09/04 02:42
更新:17/09/04 02:43
更新:17/09/04 02:43
通りすがりの鼻歌シンガー
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