旭名寺の色えんぴつ

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旭名寺の来訪者ノートの横には色えんぴつが置いてある。
孤立する現代人に緩やな繋がりを感じてもらえればと思います。気おわず書いてください。
10/1 小野千代 境内の秋桜がとっても綺麗です 
10/3 中村久 運動不足で階段がきつい 
10/3 荒木美嘉 学食の焼きそばパン、売り切れ前に買えた♪
それぞれの日常がカラフルに綴られている。毎月五日の縁日には境内の大きなお釜からゆらゆらと湯気が立ちごはんの炊ける香りが漂う。坊主が供物台から短くなった色えんぴつをさげて削り出す。
スシャ スー スシャ スー スシャ。リズムのよい音が境内に響く。
「では、あつあつごはんにかけてお召し上がりください。代々伝わる鰹節削りでお削りした色縁筆です。紫は紫蘇、緑は山葵、ピンクはたらこ風味です。」
あつあつごはんの上に色縁筆おかかが静かに踊っている。来訪者ノートの名前達に思いを馳せながら美嘉はごはんを頬張った。
その他
公開:20/10/18 02:23

マーモット( フレンチアルプス )

初投稿は2020/8/17。
SSGで作品を読んだり書いたり読んでもらえたりするのは幸せです。趣味はほっつき歩き&走り(ながらの妄想)。
 

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