空中庭園

2
3

 歩道橋を渡っていると、上を覆っていた雲が途切れて、隙間から庭園が現れた。
 それは青や赤、黄の薔薇で作られた庭園だった。いや、薔薇そのものが大地にもなり、またその上の庭園をも形作っているのだった。
 私は歩道橋の隅に移動して、しばらくその光景を眺めていた。
 その周りを色々な人が行きかっていたけれど、どうやら誰も上空に広がる光景には気付いていないようだった。
 何だか、それがとても勿体ないことのように思えてしまった。
ファンタジー
公開:20/11/22 07:32
マジックリアリズム 『幻想日和』

海棠咲

 幻想小説や怪奇小説を自由気ままに書いています。
 架空の国、マジックリアリズム 、怪談、残酷なファンタジー、不思議な物語が好きです。
 そこに美しい幻想や怪奇があるならば、どんなお話でも書きたいと思います。

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容