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夏の暑い日、ふと道行く猫に目を向けると影がなかった。
俺は猫を凝視した。やはり何度見ても影がない。どういうことだ?
俺は気になってその猫を追い始めた。すると猫の後ろから猫の影が走ってきた。
いやはや…猫は自由な生き物と聞くが影まで自由だとは思わなかった。
猫は後を付ける俺に気付くと擦り寄って来た。人懐っこい奴め。これも何かの縁だ。俺は猫を飼うことにした。
しかし猫の影、またいなくなっているぞ?どこに行ったのだろう?
辺りを見回していると、猫の影は何と俺の胸から出てきた。口に何かを咥えている。それは何だ?
猫の影はそれを吐き捨て、猫の体へと戻った。
そんな猫と暮らし始めて数日後。俺は日に日に良くなる体の軽さを感じていた。
病院の定期検診を受けると体内の悪性部位の影が煙のように消えていると言われた。
影が消えている?もしかして…
俺は家に帰ると猫を見つめた。その影は今日もどこかに出かけていた。
ミステリー・推理
公開:19/12/17 18:24

どんぐり三等兵

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。

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