違出ている

2
6

クラスメイトの隆君の頭から違出ていた。
「さっき勝に殴られたんだ」
勝君は首を振る。
「違う違う。こいつさっき、バナナの皮で滑って俺の机に頭を頭をぶつけたんだ」
大丈夫。皆、勝君の言うことを信じている。
だって隆君は血が出ているんじゃなくて、違出ているんだから。
違出ると何でもかんでも間違ってしまう。さっき隆君は先生のことを「お母さん!」と呼んでいた。
隆君は皆にくすくす笑われて恥ずかしそうだ。
だから早く違出ているの止めたほうがいい言ったのに…
皆に笑われて顔を真っ赤にした隆君は教室を飛び出した。
先生が後を追った。私も心配になり、その後を追った。
隆君は先生捕まり、そして何度も謝っていた。
「先生ごめんなさい…お母さんじゃなくてお義父さんでした」
先生は隆君を抱きしめると「いいんだ。これからゆっくり家族になっていこう」と涙した。
なんか違う気がするけど…まあ、幸せそうだからいいか。
公開:19/05/30 18:59

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容