ナイトフィッシング

12
11

ナイトフィッシングが趣味だ。

「釣りをされるんですか?」

いや、あまり大きな声では言えない。
夜の街で、整った容姿をエサに女の子たちを釣っているんだ。

寂しそうにしているコに甘い声でささやく。
「僕で良かったら、話してくれるかな?」
これで針にかかったも同然さ。

あっ! 道路の向かい側を歩いているあのコ、凄く好みだ。
これは大物の予感がする。

「こんばんは」
重そうなバッグを持っている。学生さんかな。

「どこの大学?」
「そうではないんですけど……」

うーん、ノリが悪い。思い切って一気に行くか。

「悪いですが、急ぐので」
突然、彼女の姿が消えた。

「パシッ」
鋭い音がして、急に動きが取れなくなった。
全身に網がからみつく。

彼女は不敵な笑みを浮かべる。
「たくさんの女の子を泣かせてきた罰よ」

手にはたっぷりと墨を含んだ筆と和紙。

ああ、今度は僕が釣られたのか。
恋愛
公開:19/04/07 19:39
更新:19/04/07 19:59
スクー イケメン魚拓

ロッサ( 大阪府 )

短い物書き。
皆さんの「面白かったよ!」が何よりも励みになります。誰かの心に届く作品を書いていきたいです。

54字の物語・更新情報はTwitterでチェック! ぜひ遊びに来てください。
https://twitter.com/leyenda_rosa

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容