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「壊社が来たぞ!」
それは関東平野を跋扈するならず者の会社組織だ。ライバル関係にある他の会社を実力行使で破壊して廻る。それが、壊社だ。
鋼鉄の無限軌道は、日速三キロの速度でその巨大なビルヂングを移動させる。あと数十分もすれば、我が社の建物と接触する見込みだ。

「社長、早く逃げましょう!」
ほとんどの社員が避難する中、我が社の社長は落ち着き払い、社長室の椅子に悠然と座ったままだ。
「Kくん落ち着きたまえ」
「し、しかし!」
押し問答をしているうちに、とうとう目の前に壊社がやってきた。
「うわっー、もう駄目だ!」
だが、どうだ。我が社は破壊されるどころか、逃れようとする相手の建物を掴んで離さず、逆にごくごくごく、とすっかり飲み込んでしまった。

「こりゃあ、一体!?」
「君はまだ若いから知らんだろうが、うちの会社は懐社と呼ばれていてね。吸収合併が得意なんだよ」
社長は誇らしげに語った──。
ファンタジー
公開:18/11/02 23:45
更新:19/05/13 20:14
ショートショートカレンダー 11月11日公共建築の日

渋谷獏( 東京にいるけっどカンサイジ〜ン♪ )

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