大団体的変態的大変

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見張り台にいた大人がただならぬ形相で鐘を鳴らし、「来るぞー!」と叫んでいた。男たちは一様に張り詰めた顔をし、女達は慌てふためいた。
「大婆様、何がくるの?」
不安に駆られた私は大婆様に縋り付いた。大婆様は穏やかに笑って答えた。
「変態じゃ。変態が群れをなしてやってくるんじゃ」
「やってきたらどうなるの?」
「どうにもならん。然るべき流れに沿うだけじゃ」
私達以外の人々は逃げ出そうと必死だ。中には泣きだす人もいる。諦めて手を合わせて拝む人も。
「落ち着け!荷物は捨てろ!」
「もうダメじゃ、ワシはこの里にいる」
「諦めちゃ駄目、一緒に逃げるのよ!」
「来たぞー!」
果てを見ると、変態が黒山の一団となってこっちに走ってくる。
変態……変態ってなんだろう?私は言いようのない不安に襲われた。

「それから、みんなはどうなったの?」
私は兄に尋ねた。兄は遠くを見ていた。
「知らね。変態って怖いね」
ファンタジー
公開:18/11/02 21:48
昔話 兄のデタラメ話をそのまま それだけです

風月堂( 札幌 )

400文字の面白さに惹かれて始めました!
文字や詩のようなものを書くのが趣味です。
情緒不安定気味でアゲサゲ落差のひどい人間ですw

いろんな方々の作品を読んで、心を豊かにしていきたいです。

『枇杷の独り言』
ショートショートコンテスト『家族』最優秀賞頂きました。

写真は全て自前でやっています(笑)

こちらで写真を紹介、ハガキにと販売しております!
https://minne.com/@sakoyama0705  - ハンドメイドマーケットminne(ミンネ)

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