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今どき珍しい伝言板のある駅のそばに、絶滅危惧種のような目安箱を置いたコンビニがあり、夕方の搬入ついでに箱の中身を回収するのが僕の仕事だった。
片手に満たない数の投書が、途切れる日はない。休憩がてら僕は駅へ車を停め、構内のベンチで見切りの弁当をつつきながら投書を読む。
内容は店への要望じゃなく、たわいない内緒話だったり、溜め込んだグチだったり、のしかかるような重荷だったりした。誰が初めたか知らないが、抱えた秘密を目安箱に投げる事が一種の禊になるんだろう。
僕は黙って投書を読み、読み終えたものから細かくちぎって風に流す。
通り過ぎる切片は紙の重さのハチドリになり、物憂げな黄昏を伝書鳩の顔で羽ばたいていく。
行方を追うのはとうにやめてしまった。
明かせなかった告白たちは、きっと本当に届けたかった誰かの夢へ辿り着き、夜通し想いをさえずるのだ。
僕は何食わぬ顔をして、また次の店へ車を走らせる。
片手に満たない数の投書が、途切れる日はない。休憩がてら僕は駅へ車を停め、構内のベンチで見切りの弁当をつつきながら投書を読む。
内容は店への要望じゃなく、たわいない内緒話だったり、溜め込んだグチだったり、のしかかるような重荷だったりした。誰が初めたか知らないが、抱えた秘密を目安箱に投げる事が一種の禊になるんだろう。
僕は黙って投書を読み、読み終えたものから細かくちぎって風に流す。
通り過ぎる切片は紙の重さのハチドリになり、物憂げな黄昏を伝書鳩の顔で羽ばたいていく。
行方を追うのはとうにやめてしまった。
明かせなかった告白たちは、きっと本当に届けたかった誰かの夢へ辿り着き、夜通し想いをさえずるのだ。
僕は何食わぬ顔をして、また次の店へ車を走らせる。
ファンタジー
公開:26/08/31 14:41
ラジオ『月の音色』
月の文学館
テーマ:お届けものです
創樹(もとき)と申します。
葬祭系の生花事業部に勤務の傍ら、物書きもどきをしております。
小石 創樹(こいわ もとき)名にて、AmazonでKindle書籍を出版中。ご興味をお持ちの方、よろしければ覗いてやって下さい。
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ベリーショートショートマガジン『ベリショーズ』
Light・Vol.6~Vol.14執筆&編集
他、note/monogatary/小説家になろう など投稿サイトに出没。
【直近の受賞歴】
第一回小鳥書房文学賞入賞 2022年6月作品集出版
愛媛新聞超ショートショートコンテスト2022 特別賞
第二回ひなた短編文学賞 双葉町長賞
いつも本当にありがとうございます!
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創樹