霜庭の接続課

0
1

学院の塔の裏に、霜の降りる庭がある。
まだ浮遊庭園は閉じられていない。
完成形の噂が流れてから、足場の揺れが止まらなくなった。

そこに新しい課が設けられた。
名称は支援、通称は接続。

私たちは“案内役”。
夢を後援者へ届ける仕事。

最初に教わるのは、微笑の角度。
「安心を先に置く」
それが規程。

庭には四つの机がある。
中央机。
四人は記録を統べる。
紹介状、適合値、更新履歴、貸与記録。

候補者は、まだ名で呼ばれる。
紹介は善意で増える。
贈与は帳面に乗り、
返礼の期限は未記入のまま残る。

適合値の基準が、静かに書き換えられた。

検査の日、私は印を押す。
喉だけが凍りつく。

名は消えない。
だが、番号欄が用意された。

転送陣は、まだ光らない。

私は署名者だ。
ファンタジー
公開:26/02/27 12:00

問い屋

その違和感を、
まだ持ったままの人へ。
問いの続きを、ここにまとめています。

コメントはありません

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容