憧れの彼女

4
3

この間は同窓会があったのに仕事で欠席することになった。
学生の時に告白できなかった相手―水野に会いたかったのに。縁がないと思っていたら再びチャンス到来。
なんと「水野が会いたがっている」と親友から連絡を受けたのだ。セッティングまでしてもらい、今日に至る。

夜景がキレイな公園で二人は落ち合う。スーツ姿で佇む水野は変わらず美人だった。
躊躇していたが来てよかった。
恋の予感すら感じていた。
そこに電話。しばらく上司と話したが、どうやらこの恋はお預けのようだ。
「ごめん…仕事が…」
「忙しいんだね。私も仕事頑張ってるの」
「へえ、何の仕事?」
「確保―!」
草陰から次々と人が現れた。
「吉田雄太、20時35分融資保険金詐欺の容疑で逮捕する」
俺は水野に手錠をかけられた。「お手柄だ」と刑事たち。

「会えてよかったわ、吉田くん」
彼女は街灯に照らされ、まぶしい笑顔を向けた。
「俺も…」
恋愛
公開:22/08/10 23:36
更新:22/08/10 23:38

ナユセナユ

どんでん返しが好き。ちょっとずつ書いていきたいです。

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容