天国or地獄

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ここは何の変哲もないゲートのようだが、死人の受付らしい。この後に天国か地獄かの審判が待っているという。俺は自分が死んだ時の記憶がなくてまだ信じられず、列に並ぶもんかと抵抗していた。
天使の係員は慣れていて「あなたは死んでます。焦げ臭いから火事か何かで」と説得する。
土砂降りの中で土を掘っていたのだ。死ぬわけがない。優等生で友達もカノジョもいて、病気もせずピンピンしていたのに。
そこへカノジョが息を切らして駆け寄ってきた。
「あたしも今死んだとこ」と呑気に笑っているので、「なあ、俺ら殺されたのか?」と肩を揺さぶった。
「ううん…あたしが傘をさしかけて、そこに雷が落ちたの」
おまえのせいか!
「マジでごめん。でもバチがあたったんだよ。ほら、一緒にいじめて殺したあいつを埋めた場所。雨で流れて見つかっちゃうって埋め直しに行ったじゃん。その時だから、雷落ちたの」
俺は地獄行き確定だと観念した。
ファンタジー
公開:22/08/02 19:51

ナユセナユ

どんでん返しが好き。ちょっとずつ書いていきたいです。

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