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少し記憶の甘くなった母の機嫌のいい日はゆっくり聞き役を務める。
音楽教師に憧れ音楽学校のピアノ科の女学生だった頃、一学年先輩の菅野という男と恋仲になった。
彼は作曲科の学生で数多くの美しいワルツを書いたという。
「菅野さんは、ピアノは巧いけど女性の扱いがとても下手な人でね」
母はそう言ってやれやれと首を傾げるが、今でも菅野という男を愛しているようだ。
話しながら指が小さくワルツを刻んでいる。
音楽教師に憧れ音楽学校のピアノ科の女学生だった頃、一学年先輩の菅野という男と恋仲になった。
彼は作曲科の学生で数多くの美しいワルツを書いたという。
「菅野さんは、ピアノは巧いけど女性の扱いがとても下手な人でね」
母はそう言ってやれやれと首を傾げるが、今でも菅野という男を愛しているようだ。
話しながら指が小さくワルツを刻んでいる。
青春
公開:20/11/18 22:22
更新:20/11/19 08:24
更新:20/11/19 08:24
インドネシア暮らし
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