握手

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ベルがなったのでドアを開けたらタツヤが立っていた。
「今日は遊びに行けないな。塾の宿題が溜まってる」
マコトは母親が怒るジェスチャーをした
「少し時間くれ。困りごとを抱えていたら解決してやる。言え」
「本当か!今度の野球大会でピッチャーさせてくれ!」
「わがままはだめだ」
「じゃあ。。」
マコトは少しの勇気を振り絞るように、
「登り棒が苦手なんだ。いつも登り棒の前を通るたびに悲しい気持ちになるんだ」
「受けよう。お安い御用だ」
「本当か!さすが友達だ!」
マコトは言ってよかったという顔をしている。
「一つだけ条件がある」
「なんだよ」
「ヒサシいじめを止めること」
「・・・」
マコトは口をつぐんだ。
「君だって登り棒と友達になれるんだぜ。同じことだろ」
タツヤが初めて笑った。
「わ、わかったよ」
子ども同士の契約は書類もサインもいらない。
見つめ合いながら握手をすること。
その他
公開:20/11/01 18:23
更新:20/11/02 09:28

MIKI( インドネシア )

インドネシア暮らし

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