火の国の起源

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 ある魔術研究者の男が、歴史に残る秘薬を完成させた。
 従来、魔法、魔術の類は、生まれつき魔力が備わっている者が、陣を描き詠唱を唱えなければ使用できない。
 しかし男の作り上げた秘薬は、天性の素質も、発動までの経緯もいらず、魔法を使用する事が出来る。

 男は自らを第一使用者とした。

 数日後、男の研究は大いに国民全てが使用する事を望んだ。勿論悪用する者も現れた。
 全国民が使用できる権限を国が定め、その上で厳重な取り締まり、罰を与える法を作った。使用を禁止しなかったのは、この力を使いたい者があまりにも多かったからだ。

「これ、便利。竈の火を点けるのに丁度いいわ」
「暖炉の着火とか最高!」
「これがあったらタバコの火は何処でも点け放題だ」

 男の作った薬液は、指先から小さな火を点ける力だった。

 誰もが火を点けれるから『火の国』と呼ばれた歴史は、結構地味な話である。
ファンタジー
公開:20/05/24 10:35
意外な真実

赤星 治

【投稿したら、Twitterで何作投稿したかを報告します】
短編長編は、エブリスタとノベルアップ+で活動中です。

自作がアニメ化、映画化、ドラマ化等々、映像化される事を願いつつ、日々精進しています。

ショートショートガーデンでは、毎日一作以上投稿できるように、修行の一環として励んでいます(^o^ゞ

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