くま(第十六回『謎解き・その3』)
2
4
「鍵は、花札ね。」
あきちゃんの言葉は続く。
「元は、藤の花が卯月の間に、アヤメが皐月の間に飾られていたけれど、それを取り換えたんだね。」
「うん。」
「当初、男性三人、女性二人ってことで、部屋をおさえたけれど、杉浦君が来れなくなって、女性と男性の部屋が入れ替わることになった。」
「それで絵も取り換えた。」
「うん、女性用と子供用の浴衣が用意されていたことも、私達がこの部屋を使うと分かっていた証拠。じゃあ、あらかじめ、そんな事が出来たのは?」
「宿の人しかいないね。」
「そうと分かれば、後は簡単。脱衣所でクマを怪盗に変えたのは、仲居さん。」
「まあ、脱衣所で服を着せるのは大変だから、多分、あらかじめコスプレさせたもうひとつのクマとすり替えたよね。」
「ということは、あのメッセージは、さくらちゃんのクマから、さくらちゃんのハートを、新しいクマが盗むということだったんだ。」
あきちゃんの言葉は続く。
「元は、藤の花が卯月の間に、アヤメが皐月の間に飾られていたけれど、それを取り換えたんだね。」
「うん。」
「当初、男性三人、女性二人ってことで、部屋をおさえたけれど、杉浦君が来れなくなって、女性と男性の部屋が入れ替わることになった。」
「それで絵も取り換えた。」
「うん、女性用と子供用の浴衣が用意されていたことも、私達がこの部屋を使うと分かっていた証拠。じゃあ、あらかじめ、そんな事が出来たのは?」
「宿の人しかいないね。」
「そうと分かれば、後は簡単。脱衣所でクマを怪盗に変えたのは、仲居さん。」
「まあ、脱衣所で服を着せるのは大変だから、多分、あらかじめコスプレさせたもうひとつのクマとすり替えたよね。」
「ということは、あのメッセージは、さくらちゃんのクマから、さくらちゃんのハートを、新しいクマが盗むということだったんだ。」
ミステリー・推理
公開:19/09/01 18:37
ログインするとコメントを投稿できます