ミケさん奮闘記

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「ミケや、この子を見ててくれるかい」

幼子、ご主人の孫だね。

「にゃーにゃ」

物おじしない子だね、抱きついてきて。

「ま…ま」

あたしゃ母親じゃないよ。

これ、耳をハムハムするのはおよし。

「まんま」

ご飯でもないよ!

かいなから逃れ、ひょいとちゃぶ台に。

「おー」

って、あんた、何をする気だい。

お待ち、跳ぶつもりかい。

それは、あんたには、ハードルが高いだろう!

よたよたと、ほら、ごっつんこするよって、危ない!

服のたるみを咥えて、懸命にひっぱる。

すとんと尻もち、軟着陸に成功、やれやれ。

「にゃーにゃ」

また、性懲りもなく抱きつくんじゃないよ。

「すっかり仲良しね」

いや、ご主人…って、もう好きにしとくれ。

「ミケや、大変だろうけれど、もう少し子守を頑張っておくれね」

待っ、ご主人、それは…

「おんま」

それは、猫には、荷が重いだろう!
その他
公開:19/06/12 08:21
『猫』

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