ひとりでできるもん!(コンテスト用)
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「おじさん、いらっしゃい」
「今日も暑いね。はい、おみやげ、持てるかな?」
「へいき」
「落としちゃダメだよ」
階下での会話が聞こえた。階段を降り玄関へ向かう。娘と入れ違いに出迎えた。
「おう来たな」
「やあ兄さん」
しばし言葉を交わしてからリビングへ。するとキッチンから元気な声がする。
「お母さん、果物ナイフどこー?」
「えっ?」
弟は、それが気にかかる様子。
「果物ナイフをどうするのかしら?」
「おじさんのおみやげの皮をむくの」
「なんだって!」
驚く弟に、自慢気に胸をそらせて言う。
「大丈夫さ、家内も一緒なんだ。あの子最近練習してるんだよ」
「いや、いくらなんでも…」
心配気な弟をよそに、妻と娘の楽し気な様子が会話と共に伝わってきた。
「お母さん、みてみてー」
「うん、上手にむけたわね」
「うそ!」
「な、ほらな」
喜びを隠せない誇らしげな私に、弟が言う。
「おみやげ、スイカだよ?」
「今日も暑いね。はい、おみやげ、持てるかな?」
「へいき」
「落としちゃダメだよ」
階下での会話が聞こえた。階段を降り玄関へ向かう。娘と入れ違いに出迎えた。
「おう来たな」
「やあ兄さん」
しばし言葉を交わしてからリビングへ。するとキッチンから元気な声がする。
「お母さん、果物ナイフどこー?」
「えっ?」
弟は、それが気にかかる様子。
「果物ナイフをどうするのかしら?」
「おじさんのおみやげの皮をむくの」
「なんだって!」
驚く弟に、自慢気に胸をそらせて言う。
「大丈夫さ、家内も一緒なんだ。あの子最近練習してるんだよ」
「いや、いくらなんでも…」
心配気な弟をよそに、妻と娘の楽し気な様子が会話と共に伝わってきた。
「お母さん、みてみてー」
「うん、上手にむけたわね」
「うそ!」
「な、ほらな」
喜びを隠せない誇らしげな私に、弟が言う。
「おみやげ、スイカだよ?」
その他
公開:18/12/28 21:19
更新:18/12/29 03:06
更新:18/12/29 03:06
家族
短くて不思議な物語
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