走馬塔★

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走馬塔
私は閲覧の申込みをして係員と2階に上がった

棚を見ながら歩く
【前田桜 修学旅行】
【辻太郎 文化祭】
一つ一つのファイルが誰かの人生を彩ったものだと思うと尊い

「49階までは学生時代。そして趣味、仕事、夢です。さらに上は全て愛、親子や恋愛も含まれます」
『妻は?』
「検索しましょう」
彼はそう言い液晶を取り出した
「624階です」


「これですね」
私は渡されたファイルを再生した
趣味の陶芸の事もあったが、大半は私との日々だった
出会いや結婚式は少しで、クダらない言い争いばかり
もっと笑って過ごせばよかった
「悲しい事ってずっと覚えてるのに、楽しい事は一瞬しか覚えてないもんですよ」

彼に慰められ、さらに登る
屋上からは所々灯りが見えたが、ほぼ暗闇だった
『いい事と悪い事なんて、灯りと暗闇の割合みたいなものなんですかね』
「だからこそ、今を大切に、精一杯生きてくださいね」
ファンタジー
公開:19/02/12 01:36
更新:19/02/12 23:52

西木( Tokyo/Tokushima )

コツコツ書きます。
皆さんの素敵な作品を読めて幸せです。
84(20190624 回転)

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