ヘッドハンティング

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「風邪ですか?」
一度、事務所を見学に、というお誘いをうけ、案内の人の後を歩いていると、時折、けほけほ、背を丸めては肩を揺らしていて、つい声をかけてしまう。
「すみません、謎のマスクマンで」
割と人見知りな私に、フレンドリーが過ぎちゃうのは、むしろ毒ですよ。
「いえ」
これで精一杯。
「たまにむせるくらいで、熱もありませんから」
曖昧に笑い、頷く。
ごめんなさい、話つなげるの無理でした。
「あ、着きました、ここがうちの心臓部です」
部屋から子供の声がした。
覗くと女性二人が兄妹と思しき子供達の相手をしている。
「お母さんは、まだお仕事だから、向こう行こうね」
「うん」
「あら、あんた達、今日は良い子なのね」
「おねえちゃん、おやつくれるって」
「まあ」
けほっ
その時、むせた彼に気づいて女性が声をかける。
「何しているんですか、奥にどうぞ」
「いや子供のいる所へは」
あ、ここ、良いとこだ。
その他
公開:18/11/01 18:32
更新:18/11/01 23:11
働きたい会社 400文字は難しい・・・

誰か

心楽しい読書になりますように。

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