魔法の椅子

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忘れられた古城があった。
いつの時代なのかも分からぬそこに、一脚の椅子があった。

椅子は魔法が使えるのだが、あまりにも長い時間がたってしまった為、どんな魔法が使えるのか自身でも忘れてしまった。

ある日、盗賊がやってきて椅子を見て、呪われている物だと言い放った。盗賊は呪われて影に消えてしまった。

またある時、これは金目の物だいった旅人は、部屋から財宝を発見し金持ちになった。

他にもか色々な人間が来て勝手な事を言って、勝手にその通りになっていった。

椅子が疲れ果てて飽き飽きしてきた頃、一匹の狐がやってきて椅子にすわって落ち着いた。そのまま昼寝。随分と安らかだ。

椅子はやっと自身の魔法を思い出した。願いを叶える魔法だった。かつてあった国もそうして栄え、そして一言滅びを口にして無くなったのだった。

ただ、こうしてただの椅子になって、彼は満足だった。初めて自分らしくあったのだから。
ファンタジー
公開:18/07/04 10:32
更新:18/07/04 11:28
椅子 古城

おきつね土鍋( 閉架から910の分類番号辺りまで )

図書室に入り浸っていた学生時代から物語のとりこです。マイペースに活動していきます。
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