魔都

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その町に入ったのは、冬の夜だった。
噂で「魔都」と聞いていただけあって、奇妙なことばかり起こった。
ホテルに入っても、中にまた入り口があり、フロントまで辿り着けない。
無限ループかと思いきや、6度目でやっと到着した。

朝食のゆで卵は剥いても剥いても中から殻付きの卵が出てくる。
しばらくして出てきた白身は小さく、食欲を満たせなかった。

町全体に変な魔法がかかっているみたいだな……。

僕は雪の中、食料を求め、銃を取って森へ向かった。
幸運なことにすぐに鹿を見つけ、弾を放った。

命中。

だが鹿は倒れなかった。

不思議に思い近づくと、鹿の体にヒビが入り、パラパラと皮が剥がれ始めた。さらに中から新しい鹿が飛び出し、駆け去ったのである。
僕は怖気付いた。

すると近くにいた猟師が近づいてきた。
「あれはマトリョー鹿と言ってな、この町の名物じゃよ」
「え?」
「魔都『リョーシカ』へようこそ」
ファンタジー
公開:18/06/14 19:09
更新:18/06/15 22:28

西木( Tokyo/Tokushima )

コツコツ書きます。
皆さんの素敵な作品を読めて幸せです。
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