完全防備・公園編

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いつも、うっかりが過ぎちゃう彼女。

「飲み物を用意して来たよ。」

そう言って、公園で、プリンを差し出す。

もはやこのくらいでは、僕は動じない。

つまり、スプーンを忘れたんだね。

「ありがとう 。」

笑顔で返す余裕の対応。

「じゃあ、はい、これストローね。」

「なっ!」

「ぷっ、くくーっ。」

こらえきれないという感じで笑う彼女。

「あはは、なんか最近、私の事を生暖かい目で見守っている風だったから、懲らしめてあげたのよ。」

笑顔に吸い込まれる。

実に嬉しそうだ。

ご満悦で、自分の分のプリンを取り出す彼女に、かけるべき言葉はひとつしかない。

「君も頑張れ。」

さし戻されたストローを見た彼女が、荷物を確かめて、顔を赤らめている。

相変わらず彼女は、無防備にもほどがある。
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公開:18/06/07 18:19
更新:19/07/17 22:18
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