『私をくるむもの』 夢見るあんこさん

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ねりねり。
じゅわじゅわ~。
コトコト。
とろーりとろとろ。
皆を輝かせる名誉のためにステージに立つ。
そのためならムシムシ熱いステージも耐えられる。
あ、一番のりで選ばれた人がいた。ジューシーな彼。納得の一番人気。
私と同じ白い衣でくるまれていてもオーラが違う。何かこうエネルギッシュにするパワーがあるわよね。
次は黄色の彼か。彼は華麗だからね。人気なのも肯ける。
あ、異彩を放つヨーロピアンなあの人も選ばれた。おシャレさんだし、分かるわ。
うーん、そろそろ私も選んで欲しいな。
でも、今時は大和撫子な餡子もないのかしら。
そう思っていると、
「あんまん一つください」
やった!お呼びがかかった!
私は小躍りして蒸し器から出ると精一杯
「アツアツだよー、甘いよー、早く食べてー!」
と香気を放った。
私は、私をくるむ柔らかい皮の中から、練りに練った餡子がこの人を幸せにする甘い夢を見て、飛び出した。
ファンタジー
公開:20/02/27 23:06

とーしろさん

はじめまして~。
いつだって初心で、挑戦者のこころでぶっ込みたい素人モノ書きです。

沢山の方々に支えられ、刺激を与えられ、触発されて今日ももちょもちょ書いております。
一人だけでは生み出せないモノがある。
まだ見ぬステキな創造へ、ほんの少しずつでも進んでいきたい。

ショートショートというジャンルに触れる切っ掛けをくださった、
月の音色と大原さやかさんを敬愛し感謝しております。

興味をもって読んでくださる全ての方にも、ありがとうございます~^^

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