眼目の寺(さっかのてら)

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立(たつ)の山神、龍(たつ)の姫神座ます寺。
元は咲花と人は云い、縁起に因んで眼目と当てる。
天の慈雨から奇跡の木。神の造った寺と謂う。

紙を綴った書き物の、やがて芽が出て龍のよに、
天立ち駆ける日の来るか、今はなお未知の途上。
秘めし夢を照らすのに、己の眼目見開いて、
身も夜も懸けて日々昏し。日々暮らし。

参道上れば遥かなる、春香なる風ぞ吹く。
いつか、五(いつ)かと願い込め、百度参りの満願の、
咲きは遠し。先はまだ、通しの向こう。
千里も越えんと行く末の、織りて五百里(いおり)の旅半ば。
縁結びし仲間の声、噛みしめつつ歩む。
ミステリー・推理
公開:19/04/22 23:45
眼目山護国殿立山寺 500作記念&祈念の言葉遊び いつもありがとうございます!

創樹( 富山 )

創樹(もとき)と申します。
前職は花屋。現在は葬祭系の生花事業部に勤務の傍ら、物書き(もどき)をしております。
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ベリーショートショートマガジン『ベリショーズ』
Light・Vol.6~Vol.12執筆参加
他、note/monogatary/小説家になろう など投稿サイトに出没。

【直近の受賞歴】
第一回小鳥書房文学賞入賞。2022年6月アンソロジー出版
愛媛新聞超ショートショートコンテスト2022 特別賞受賞

いつも本当にありがとうございます!

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