Say-GoodBye-Another...SSS-G-Leaps-the-World-SSS...

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シックスセンスっていう映画があったけれど、私は何も感じなかった。
だって、私は第7感少女。
右目を瞑った時は大っ嫌いな私、左目を瞑った時にはいつも何か青いものが見える。
つまらない現実に私は半目になった。

半分の世界では、大好きな私が虹色に輝いている。
羨ましい。眩しい。そちら側へ行きたい。
私は半分の世界へ、半分だけ手を伸ばした。

「きれい」
その言葉に気が付くと、学校の、いつもの教室。
前の席の女子がこちらを見ている。
私は教室から逃げた。

逃げ込んだトイレで鏡を覗くと、私の左目は虹色に輝いていた。
世界が私の方へ来てしまった。
私が世界の方へ行きたかった。
人が入ってきたので、私はトイレからも逃げた。

何も見たくない。何も考えたくない。
私は両目を瞑って廊下を歩く。
教室へ向かって歩いているつもりが、足を踏み外した。

痛みはない。
目を開けると、灰色の草原に私は落ちていた。
ファンタジー
公開:19/02/15 22:26

undoodnu( カントー地方 )

構成の凝った作品が好きです。
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