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美佳の首元の薔薇の烙印をなぐさめるように、男は愛撫した。
ふと首筋を撫で、手で深い傷を隠した。

「どうしたの?」
「うんん。何でもない」

男は、美佳の手を払いのけて、薔薇の烙印をじっと見つめる。

「どうしたの?それ?」
「若気の至りかな」
「そう。薔薇は花言葉で愛情や愛していますという意味だけど、一本だけだと夢中という意味なんだ。知ってた?」
「そうなの。初めて知った」

男はにやけ、美佳に愛情をせがむように手を伸ばした。

「今、私は何に夢中になっているのかな?」
「きかれても答えられないよ。自分で見つければ?」
「自分で?」
「そう。美佳は綺麗な薔薇なんだから」

男は、美佳の髪をくしゃくしゃにし、己の欲求を満たし始めた。

男の言う綺麗な薔薇とは、己の意志を持たない人形であろう。
その他
公開:19/01/11 22:34

神代博志( 勉学にいそしむとは苦悩、苦労。 )

好きなことをして生きているんだから、文句は言えないでしょ。
頑固なプライドは、黒カビのようなものだけど、それでもプライドのおかげで少しは背伸びができたみたい。
明日がみたいのなら、今日を真剣に生きろ。誰かはそう僕に教えてくれた。
真実を知りたいのなら、真実に一番近い場所に向かうのが一番の得策である。

 

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