おもいだしのツボ

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僕は決めた!今日こそ河田さんに告白する!
でも、いざ彼女を目の前にすると頭が真っ白になる。目の前が真っ暗になる。
何か言わなきゃ…でも何も言えない…
「どうしたの?あっ!分かった!言おうとしていたこと忘れたんでしょう。私もよくあるよ」
ニコニコ笑いながら河田さんが見つめてくるも、僕は空笑いを浮かべることしかできない。
無情にも時間だけが過ぎていく。
「…これは中々の難産だね。そうだ!私、おもいだしのツボを知っているよ。そこ押してみるね」
突然、僕の手を取る河田さん。
「えいっ!」と両手の親指で僕のツボを強く押した。
「君が好きだ!付き合ってください!」
あっ!言いたいことが出た…
「ふふ~ん。想い出しのツボ、効果は抜群だね。じゃ、次は君の番だよ。私の想い出しのツボ、押してみて」
そう言われ、河田さんの手を取り、ツボを押してみた。
「私もずっと君のことが好きでした。よろしくお願いします」
青春
公開:18/10/02 18:32

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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