目覚まし時計相撲取り

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目覚まし時計をとめる。ポチッ。ん、何かおかしい。見ると、目覚まし時計だと思っていたもの、相撲取りだった。確かにどすこい、どすこい となっていたかも。話を聞くと彼、私が寝ている間不審者が来た時のために守ってくれていたらしい。私は感謝し、なにかお礼をしたいと言った。すると彼は目覚まし時計を食べてしまった、調子が悪い。病院へ連れて行ってくれ、と言った。
「お安い御用だ。」
連れて行くとすぐ手術が行われた。あと3分遅かったら命はなかったらしい。私は彼の命の恩人になった。彼はなにかお礼をしたいと言った。私は今まで靴を履いたことがなかったので靴を買ってほしいと言った。
「どすこい」
彼は承諾し手袋を買って来た。仕方がないので手袋を履いた。私はお礼をしたいと思った。これは終わることないお礼の連鎖、略しておれんさだ。この世を支配している憎しみの連鎖が全ておれんさになればいいのに。と思った。
 
ファンタジー
公開:18/07/09 13:36

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