不思議なお客様

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私は新米美容師。早く一人前になるために、今日もお仕事頑張らなくっちゃ。
「いらっしゃいませー」
早速お客様が。あら、なんだか素敵な男性。私の好みかも。大きな眼鏡に白衣も似合ってるわ。
「今日はどうなさいますか?」
「ショートショートでお願いします」
「畏まりました。ショートショ……は?」
ショー……何? 私の聞き間違いかしら?
「えっと、どれくらい短くなさいますか?」
「400文字で」
文字? え、何? ……ミリよねきっと。400ミリ。
なげーよ! 寧ろ今より伸びてるよ!
落ち着いて私。こんなことで取り乱してはダメ。私はプロよ。
いいわ。私の美容師魂、今こそ見せてあげる。

「い、いかがでしょう?」
私が恐る恐る尋ねると、頭をくるくる動かして鏡を見ていたお客様は、眩しいほどの笑顔で言いました。

「いいですね!」

これは、新米美容師の私が体験した、短くてちょっぴり不思議(?)なお話。
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公開:18/06/28 18:31

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