マネー恐怖症

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私は、友人Fに告白した。
だが一瞬で裏切られる。

「10円玉が怖いって?
1円玉でも? マジか!」

笑い声を聞きつけて、クラス全員が
何々?と寄ってきた。
あげくの果てには、隣の教室や
職員室からもやってきた。


「マネー恐怖症なんて聞いたこと
ねえよ。そっかお前、帰国子女だったな」
私は頷いた。しかし、眼は
憎悪に満ちていた。

「なんだ、その目は。
皆、お前を心配してやって来たんだぞ」

教頭は穏やかに言った。だが、嘘だと一瞬で悟った。

「ほら、手品。見せてやるよ」
友人は指の隙間からチャリンと
1円玉を落とした。

「うわあ!」
私はガクガクと震えだした。

観客は滑稽に思った。

「ねえ、そろそろ止めなよ」
1人の女子生徒が言った
その時、
「ひい、1円玉だ」
「わあ!やめてくれ」

悲鳴が教室中に一気に拡散した。


伝染病の類いだろう。
その拡がり方は…未知数だ。
ホラー
公開:18/08/10 18:10

かめかもめ

ほどほどに文学好き青年
ショートショート初心者
和の精神を愛しています

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