人間コンセント

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ある電力会社の社長が「人間コンセント」を発明した。しっぽのように尾てい骨からコードを伸ばしてコンセントに差し込めば充電できる代物だ。
おかげで社会は明るくなった。うつ病で自殺する人もなくなった。電気は心のエネルギーにもなったのだ。
ところが社長は、ここぞとばかりに電気の価格を釣り上げた。需要の高まりに乗じて大儲けしようとしたのだ。
彼は一気に億万長者になった。その代わりに、社会に不幸は蔓延した。電気を買えずに自殺する人も出た。
彼はそこで得た大金を投資して、今度は「電気スーツ」を発明した。体に触れる全ての電気をエネルギーに変換できる優れ物だ。静電気もエネルギーになった。彼は「電気人間1号」になった。
会社の帰り道、突然雨が降り出して、彼は雷に撃たれた。幸い、スーツのおかげで無傷だった。全てエネルギーに変換されたからだ。
今から何年前だろう?彼は今でもどこかの砂漠の上を走り続けているらしい。
SF
公開:18/04/02 16:17
更新:18/04/17 18:55

池堂翔太( Tokyo )

27歳、大学院生。
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